チェンジポケット
チェンジポケットの解説をしていきます。
福岡天神オーダースーツ専門店テーラーグレイスです。
チェンジポケットとは
ジャケットの右腰ポケットの上に、10㎝前後の小さなポケットをつけたものをチェンジポケットと言います。チップとして小銭(change)やチケットを入れるポケット、ということから「チェンジポケット」という名前が付いたと言われています。
また、チェンジポケットというとブリッティッシュテイスト(英国調)のスーツに付けられていることが多いディテールになっています。
ブリティッシュスタイルのスーツはジャケットの着丈が長く、スタイルをキレイに見せるのが難しいため、その中間にチェンジポケットを付けることで縦長シルエットのアクセントになります。さらに、視覚が上になることで足長効果があるそうです。
一方で、かつてイギリスでは狩猟の際に弾薬を入れるためにこのチェンジポケットが使われていたという説や、懐中時計入れからの名残という説もあります。
現在、細身スーツのブームもあってか、このチェンジポケットが幅広い層で注目されています。 古典的でエレガントな雰囲気のスーツに仕上げたいときに重宝されるなど、印象を左右する意外と大事なポケットだと言えます。
お仕事によってはビジネスシーンでも着用は可能ですが、チェンジポケットは装飾の意味合いが強くなっていますので、畏まった場面、就活や結婚式などのフォーマルシーンでは避けたほうが無難でしょう。
チェンジポケットの実用性は?
ジャケットの外側につくポケットは、内ポケットよりも型崩れに繋がるので使わないのがマナーになっています。
スーツのポケットに物が入っていることでせっかくの綺麗なシルエットが悪くなってしまいます。
スーツを長持ちさせるためにも荷物はバックに入れて持ち歩きましょう。
もちろん内ポケットにも入れすぎ注意です。
せっかくなのでもう一つ。
ポケットにつくフタを「フラップ」と言います。
もともとは雨除けのためのフタで、外出時には表に出して、室内ではポケットの中に収めるのが本来のフラップの使い方になります。それをスマートに出来ると素敵ですね。
ただ、現代ではそこまで厳密に使い分ける必要はありません。フラップのどちらか一方だけが出ているなどといったことがなく、左右対称に統一されているように最低限のマナーを気をつけておきましょう。
また、雨にあたることのない礼装、タキシードなどにフラップがついていないのはこの理由からです。
今回はチェンジポケットについての豆知識でした。
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