ムーン(MOON)

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テーラーグレイスの「誕生物語」です。よろしければこちらもどうぞ。

 

ムーンの歴史

ムーン(MOON)は、1837年英国ヴィクトリア女王が即位したその年に、北イングランドのヨークシャー地方ギーズリーにてアブラハム・ムーンが創業しました。当時家庭で作られていた手紡ぎの糸で織られた布、今でいうホームスパンを買い取って、生地として仕上げて販売する商いを始めたのです。その後1868年、布の仕上げに理想的なヨークシャーの軟水を引き込み自社の工場を設立しました。ヴィクトリア女王が英国を統治した1837年から1901年の間は、産業革命によって経済が発展・成熟した大英帝国の絶頂期でした。新しく敷かれた鉄道の力もあり、ムーン社の生地は英国だけではなく、ヨーロッパへと広まっていきました。

 

ムーンの生地の特徴

ムーンの生地作りは、染色・紡績・仕上げまでの工程が一つの敷地内で一貫して行われています。工場生産でありながら、ツイードが家庭で織られるホームスパンだった頃を彷彿とさせるような伝統的なツイードは世界中から愛されています。
一貫生産体制の中でも、非常に重要視されているのが最初の段階である羊毛原料の染色過程です。染める前の準備で、原料の羊毛の中から不純物を0.3%以下になるまで取り除く作業が徹底されます。そこまでするからこそ、鮮やかに深く染まるのです。
500以上の濃淡や色合いを表現できるというムーンの染色は、ツイードならではの味のある風合いを生み出します。染色のレシピは保管され、代々受け継がれています。

ムーンのように羊毛原料の加工から生地の仕上げまでを一貫しておこなう毛織物製造業者は、英国国内では唯一で、世界的に見てもわずかなものになっています。ムーンは生地の色・柄・デザインにも強いこだわりを推し進めてそれを競争力とし、その結果、バーバリー、ラルフ・ローレン、ポール・スミスなどの一流ブランドやユーザーの信頼を得ています。

ムーンの生地はしっかりとした目付けなのにふっくらとして、暖かみがあり、スーツ以外にもジャケットやコート服地として重宝されています。永年貫かれてきた「手紡ぎの精神」の賜物と言えるでしょう。

 

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