段返り
段返りについて解説します。
福岡天神オーダースーツ専門店テーラーグレイスです。
段返りとは
段返りは、スーツやジャケットのデザインの一つで、ボタンが3つ付いたタイプの物で最上部のボタンをラペル(襟)の裏側に隠した仕様のことです。
正確には「段返り3つボタン」や「3つボタン段返り」と呼ばれます。
段返り3つボタンスーツの特徴
1.ボタンの配置:3つのボタンのうち、最上部のボタンはジャケットのラペル(襟)の裏側に隠れる位置に取り付けられています。
ジャケットを着た際にボタン位置が重なる反対側のラペルにはボタンホールがあります。
2.印象:段返り3つボタンスーツは「トラディショナル」や「クラシカル」といった印象を持ちます。
ボタンが3つ付いていることで、身体を程よく引き締めて見せることができます。
イギリスやイタリアのスーツ作成の流れを受け継いでおり立体的な美しいシルエットを表現できます。
3.ボタンの留め方:真ん中のボタンを留めるのがポイントです。最上部のボタンを無理に留めると襟のラインが浮いてしまい、
一番下のボタンを留めると着崩れの原因になります。
段返り3つボタンスーツの歴史とルーツ
段返り3つボタンスーツは、19世紀から存在して革新的なデザインを次々生み出していた「ブルックスブラザーズ」が生み出したと言われています。
特にアイビーリーグに所属していた青年たちが、一番上のボタンを留めずにあえてボタンを外したままジャケットを着ることでラフな着こなしを定番化させました。その後、イタリアに伝わり、現在でもクラシコイタリアスーツに多く見られる仕様となりました。
日本でもアイビールックの影響を受けてカジュアル感のあるトラッドスタイルが流行し、段返り3つボタンスーツも進化してきた背景があります。
今回は段返りについての豆知識でした。
福岡オーダースーツ専門店Tailor Grace(テーラーグレイス)